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読んだ、新作。

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晴れ。

村上春樹の新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」読了。

まず今までの村上作品の装丁で一番の好み。

この作品の持つ雰囲気に実に合ってると思った。


この作品を読む前にヒサビサ「神の子どもたちはみな踊る」を読み直していた。

これが震災と強く結びついてた作品だったので、新作との繋がりが何かあると思い。

で、実際「神の子~」で描かれてた死と密に絡んだ虚無感や喪失感を

本作では主人公が自分の意志でそれらに向き合う事により

「生きる」という生を取り戻す過程を描いている。

今までの彼の作品に比べ、より自発的で意識的に主人公が自ら行動を取るあたり

震災後の影響がうかがえた。何より主人公の名前が「つくる」なのだから。


で、個人的に今回の作品で気になったのは

たびたび語られる思考と肉体についての関係性。

例えば、シロのピアノを弾く時のふくらはぎの象徴的描写や

6本指についての会話など生と死、思考と肉体の繋がりについて。

あと、特に「省察を生むのは痛みです」と言い切る灰田との会話はどれも興味深い。


ますます心象風景を伴う情景描写が巧みで

3人称での物語の語り口も洗練されている。

にもかかわらず、村上春樹の描く世界と

自分自身とのシンパシーとしてのズレを実感した。

恐らくそれは自分にこどもが生まれたところが大きいと思う。

まぁそれを差し引いても相変わらず興味深く

要所要所でハッとさせる作品なんだけど。

2013.04.17 | | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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タナカゴロウと申します。lem名義で緩くトロニカよりな音楽などを作ったりしています。福岡在住。

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